図書館司書がやめとけと言われる理由「本が好き」だけでは続かない?

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図書館司書がやめとけと言われる理由「本が好き」だけでは続かない?

「図書館司書」と聞くと、本に囲まれて静かに働く穏やかな職業を思い浮かべる人が多いかもしれません。好きな本に囲まれながら、人々に知識を届ける…。

そんな理想的な仕事に見える図書館司書。

しかし、実際の現場では「やめとけ」「現実は想像以上に厳しい」という声が後を絶ちません。

なぜそんな言葉が出てくるのでしょうか?

理由の1つは、求人の少なさと非正規雇用の多さです。せっかく司書資格を取得しても、正規職員として採用されるチャンスはごくわずか。年収200万円台の契約職員として働く人も多く、生活の安定を得るのは容易ではありません。

さらに、仕事内容も「本を読む仕事」ではなく資料整理や貸出業務、問い合わせ対応などの地道で細かい作業の連続。理想とのギャップに悩み、精神的に疲弊してしまう人も少なくありません。

加えて、人間関係が狭く閉鎖的な職場環境やキャリアアップの難しさも離職理由としてよく挙げられます。どれだけ努力しても昇進ポストが限られていたり、スキルを他業界に活かしにくかったりするため将来に不安を抱く司書も多いのが現状です。

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現実・・・

しかし、一方で「それでもこの仕事が好き」「人と本をつなぐ喜びを感じたい」と語る人もいます。図書館司書は地域の知の拠点として人々の学びや暮らしを支え、社会に静かに貢献する存在でもあるのです。

この記事では、図書館司書が「やめとけ」と言われる理由と現場のリアルな背景を解説しつつ、図書館司書を目指すか迷っている人が後悔しないための情報を詳しく紹介します。

理想と現実の両面を知ったうえで「自分は本当に図書館司書に向いているのか」「この道で生きていきたいのか」を見極めるための判断材料としてぜひ最後まで読んでみてください。

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あなたはどう思うかが大切

図書館司書が「やめとけ」と言われる5つの理由

図書室

図書館司書は「本に囲まれて静かに働ける」というイメージが先行しがちですが、実際の現場は地域の予算制約や人員配置、非正規雇用の多さなど理想と現実のギャップが生じやすい職種です。

ここでは「やめとけ」と言われがちな背景を求職者が特に後悔しやすいポイントに絞って整理します。

1.求人が少なく正規職員になりにくい

図書館司書として安定した職を得るのは、想像以上に難しい現実があります。

まず、公共図書館の多くは自治体の予算で運営されており正規職員の採用枠が非常に限られていることが最大の壁です。新規採用は年度ごとにごく少数で公務員試験の倍率も高く、狭き門となっています。

さらに、現場の多くを支えているのは非正規職員です。臨時や非常勤、会計年度任用職員や指定管理者によるスタッフなど、任期付きの雇用形態が中心となっており雇用の安定性は低めです。契約更新を前提に働くことが多く、待遇や職責もほとんど変わらず…。何年勤めても給与やポジションが横ばいというケースも少なくありません。

正規職員を目指す場合には地理的な制約も大きな課題です。採用枠が限られているため、希望する地域で求人が出ないことも多く、通勤圏外の自治体に応募したり転居を伴う就職を検討したりする必要があります。

そのため、生活コストや家族の事情との折り合いをつけることが求められます。

チェックポイント

非正規比率が高い

更新前提のキャリア停滞

地理的な制約

2.給料が安く生活が厳しい

図書館司書の仕事は一見「安定している」印象を持たれがちですが実際には給与水準が低く、経済的に厳しい職種です。特に非正規雇用や会計年度任用職員として働く場合月収は一般的な正社員よりもかなり低く、生活に余裕を感じられない人が多くいます。

平均的な非正規職員の月収は15〜20万円台前半で、地方では手取りが12〜15万円前後というケースも珍しくありません。家賃や交通費などを差し引けば貯金ができる余裕はほとんどなく、生活を維持するのが精一杯という声も多く聞かれます。

さらに、非正規雇用ではボーナスや昇給がほとんどないのも現実です。賞与が支給されてもごく少額で長年働いても給与が上がらないという構造的な問題があります。そのため、安定した将来設計を立てにくく、将来的な不安を抱える人も少なくありません。

こうした背景から生活を維持するためにアルバイトや副業を掛け持ちする司書も多く見られます。司書の収入だけで生計を立てるのは困難な場合が多いのが実情です。

チェックポイント

非正規職員の平均月収は15〜20万円台前半

ボーナスや昇給がほとんどない

正規職員との差が大きい

3.理想とのギャップが大きい

「図書館司書は本に囲まれて静かに働ける」「好きな本を人に紹介できる」といった理想を抱いて目指す人が多い職業ですが、現実の現場はそのイメージとは大きく異なります。実際には、地味で細かい作業の積み重ねが中心で利用者対応のほかにも資料整理やデータ登録、蔵書点検やイベント準備など幅広い業務をこなす必要があります。

図書館の仕事と聞くと多くの人が「貸出や返却カウンターでの対応」を思い浮かべますが、カウンター業務は全体の一部に過ぎません。多くの時間は裏方の仕事に費やされます。返却された本を正しい棚に戻す、破損した本を修理する。データベースに新しい書誌情報を登録するなど、正確さと根気が求められる作業が日常的に続きます。

また、図書館は公共施設であるため利用者は子供から高齢者まで多種多様です。中にはマナーを守らない人や理不尽なクレームを持ち込む人もおり、精神的に疲弊する場面があります。

穏やかで静かな職場という印象とは裏腹に対人ストレスを感じやすい環境でもあるのです。

チェックポイント

単純作業の繰り返しが多い

カウンター業務が中心ではない

利用者対応に気を使うことが多い

4.人間関係が狭くストレスが溜まりやすい

図書館の職場は一見、静かで穏やかな環境に見えますが実際には人間関係が狭く、閉鎖的になりやすい職場でもあります。スタッフ数が少なく同じメンバーと長期間にわたって働くことが多いため、職員同士の関係性が職場の雰囲気を大きく左右します。

人間関係が良好であれば居心地の良い職場になりますが、少しでも価値観のズレや意見の衝突が起きると逃げ場が少ない分ストレスを感じやすいのが現実です。

また、小規模な組織であるがゆえに上下関係や派閥が固定化しやすいという問題もあります。上司やベテラン職員の考え方が強く影響しやすく、新しいアイデアや改善提案をしても受け入れられにくい環境が生まれがちです。

その結果「若手が意見を言いにくい」「職場の空気が重い」と感じる人も少なくありません。

チェックポイント

少人数ゆえに距離が近い

上下関係や派閥が固定化しやすい

逃げ場が少ない

5.キャリアアップや転職が難しい

図書館司書は専門性の高い職種でありながら、キャリアアップや転職の道が非常に限られているという現実があります。資格を取得しても昇進や給与アップにつながりにくく、転職市場でも経験が十分に評価されないケースが多いため長く働くほど「このままでいいのだろうか」という将来への不安を感じる人が少なくありません。

昇進ポストが極めて少ないことが大きな課題です。公共図書館では正規職員の上位職(係長・課長級など)がごくわずかしか存在せず、年功序列や空き待ちの状況が続きます。

さらに、非正規職員の場合は昇進制度そのものが存在しないことが多く何年勤務しても同じ待遇、同じ立場のままというケースも珍しくありません。

努力を重ねても報われにくい環境がモチベーションの低下を招いています。

チェックポイント

昇進ポストがほとんどない

司書資格が転職で強みになりにくい

年齢が上がるほど選択肢が狭まる

図書館司書を「辞めた人」のリアルな背景

コーヒーと本

図書館司書の仕事に憧れて資格を取り、現場に入ったものの「理想と違った」「将来に希望が持てなかった」と感じて辞めてしまう人も少なくないのが現状です。

ここでは、実際に司書を経験した人たちのリアルな声をもとにその背景と理由を整理します。

1.理想と現実のギャップに疲れた

多くの人が語るのは、「思っていた仕事と違った」という現実です。

「本を扱う時間よりも掃除や展示準備、問い合わせ対応など…雑務に追われていた」

「思考を使うよりも決められた作業を淡々とこなす毎日だった」

こうした声は特に多く聞かれます。

また「静かな環境で働けると思っていたのに、実際は常に利用者対応で忙しく落ち着いて本と向き合う時間はなかった」と語る人もいます。理想を抱いていた分だけその落差にショックを受けてしまう人が多いのです。

中には「周囲が年上ばかりで、意見を言いづらかった」「改善提案をしても通らず、現場の雰囲気が変わらなかった」といった閉鎖的な職場文化に疲れてしまった人もいます。

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現場のリアルな部分ですね

2.非正規雇用の現場で感じた将来不安

非正規の司書として働いていた人の多くは、経済的不安を理由に退職を選んでいます。

「1年ごとの契約更新で次の年度も雇ってもらえるか分からない」

「ボーナスも退職金もなく生活が安定しない」

「正規職員のポストが空かないから何年働いても先が見えない」

こうした声は特に多く、将来への見通しが立たないことが最大のストレスになります。

さらに「どんなに頑張っても評価されない」「責任は重いのに待遇は変わらない」といった不公平感が心を傷つけます。

その結果「司書の仕事自体は好きだったけれど、生活を考えると続けられなかった」という人が多いのです。

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慣れてくると不安になってくる感じかな…

3.「本が好き」だけでは続けられなかった

司書を目指す多くの人が口にするのが「本が好きだから」という理由です。

しかし、現実の仕事は「好きな本に囲まれて過ごす」というより利用者のニーズを優先して本を管理、提供する業務です。

つまり「自分の好きな本」よりも「誰かの必要とする本」に寄り添う姿勢が求められます。

また、日々の業務の中で「好き」という感情が仕事のプレッシャーに変わってしまう人もいます。

「好きなことを仕事にしたのにいつの間にか本を読むのが苦痛になった」「休日まで図書関連の話しを聞きたくなくなった」といった声もあり、「好き」が「義務」に変わる瞬間に疲れてしまうのです。

最終的に辞めた人たちの多くは「本が好き」という気持ちを守るために司書をはなれたとも言えます。つまり、好きなものを嫌いにならないための決断だったのです。

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趣味を仕事にしないほうがいいってよく聞くけど…

図書館司書として働くメリットも知っておこう

美しい図書館

ここまで「やめとけ」と言われる理由を見てきましたが、図書館司書には他の職業にはない魅力ややりがいも確かに存在します。

給与や雇用面での厳しさがある一方で、心の満足度や社会的意義の高さを感じられる仕事でもあります。

1.地域や人とのつながりを感じられる

図書館は地域の「知の拠点」であり、そこを訪れる人々との交流を通じて地域社会に貢献できる実感があります。

例えば、

・読み聞かせイベントで子どもの成長を見守る

・高齢者が安心して本を借りられる環境を整える

・地元の歴史資料や地域文化を後世に残す

このように、利用者の日常や人生に密接に関わりながら人の役に立てる温かさを感じられるのは大きな魅力です。

2.知的で穏やかな環境で働ける

多くの職場が忙しく変化の激しい現代社会において、図書館は比較的落ち着いた空間です。

大声で話す人も少なく、ルールが整っているため「騒がしい職場が苦手」「静かな環境で集中して働きたい」という人には理想的な環境です。

また、扱うテーマも多岐にわたり歴史や文学、科学や芸術など知的な刺激を得ながら仕事ができる点も魅力の一つです。

日々の業務そのものが知識の蓄積につながるという感覚を持てます。

3.公共サービスとして社会貢献できるやりがい

図書館司書は単なる「本の管理人」ではなく公共の知的資源を守り、人に届ける使命を持つ仕事です。誰もが平等に知識や文化に触れられる社会を支える存在として静かな中にも誇りと責任があります。

特に近年は、

・子供への読書推進活動

・情報リテラシー教育

・防災や地域連携の情報発信拠点としての役割

など、社会の中での存在意義が拡大しています。

つまり、図書館司書の仕事は「静かな空間で本を扱うだけ」ではなく人々の学びと成長を支える重要な社会インフラの一部なのです。

図書館司書のメリット

地域や人とのつながり

知的で穏やかな環境

公共サービスとして社会貢献

図書館司書はやめとけ?自分の道を選ぼう

積まれた本

図書館司書という仕事には確かに厳しい現実があります。求人の少なさや低い給与水準、非正規雇用の多さやキャリアアップの難しさなど…。

こうした理由から「やめとけ」と言われることも多いのは事実です。

しかし「そんなことは分かってる…」という気持ちがあなたのなかにあるのではないでしょうか?

その気持ちを大切にしてほしいです。そして、じっくり考える時間を作ってもらえたらと思います。

「やめとけ」という言葉は、必ずしも否定ではありません。それは「安易な憧れではなく、しっかり現実を見て決めてほしい」ということでもあります。

もし、あなたがそれでも「本と人をつなぐ仕事がしたい」と思えるならその想いこそが図書館司書としての第一歩です。

本当に大切なのは「やめとけ」という言葉に流されず自分で判断すること

あなたがどんな仕事をしたいのか、どんなライフスタイルを送りたいのか。自分の道を選ぶことができれば日々は充実し迷いも消えます。

もっと言ってしまうと、迷ったら1度止まって考え直せばいい。この記事が再考のきっかけになればうれしい限りです。

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あなたが納得して進めればOK!