酔って記憶がない時の行動が不安！原因はブラックアウト！脳が最悪を想像する

昨夜の記憶がない…。何か変なことをしていないか不安…。

酔って記憶が飛んでしまった翌朝、胸の奥がギュッとなるような不安に押しつぶされた経験がある人は意外にも多いのではないでしょうか。

実際に何も起きていなくても想像だけで自分を責めてしまう。そんな理由のない恥ずかしさや強烈な不安に悩む人も居るはずです。

でも安心してください。

お酒で記憶が飛んでしまうのはあなたの性格や行動が悪かったからではありません。脳の記録装置である海馬（かいば）が一時的に働かなくなることで「行動はできていたのに、記憶だけが保存されなかった」という状態が起きているだけ。

つまり、あなたが覚えていない時間の行動が必ずしも乱れていたわけではないのです。

実際、翌朝にスマホの履歴や財布の中身を見てみると

など、行動の痕跡はしっかり残っているのに記憶だけ抜けているというケースがほとんど。それでも脳が空白を埋めようとして最悪の想像を作り出してしまうため、あなたは不安になってしまうのです。

とはいえ、過去に失敗してしまった経験がある方にとっては今回も何かしている気がする…という恐怖がつきまとうのも当然のこと。

その気持ちもしっかり理解できます。だからこそ、この記事では以下の内容を丁寧に解説していきます。

読み進めるほど

と安心しながら前向きにお酒と付き合える知識が身につきます。

あなたが抱えている「あの不安」はあなたの優しさや誠実さが生み出しているものであって、決してだらしなさや本性ではありません。この記事を通してあなたが少しでも安心してお酒と向き合い、自分を責めるクセから解放されるきっかけになれば嬉しいです。

酔って記憶がない時の行動が不安すぎる

酔って記憶がない時の不安はあなたが「何かをやらかしたから」ではなく、脳が情報をうまく保存できなかっただけなので必要以上に自分を責める必要はありません。

実は酔った状態で記憶が抜け落ちるブラックアウトは、行動そのものが異常だったのではなく脳の記録ボタンだけがオフになってしまっている状態です。行動と記憶は別々の仕組みなので「覚えていない＝変なことをした」ではないのです。

むしろ、覚えていない時間があると人間は脳のクセで最悪のシナリオを自動的に想像してしまい不安や恥ずかしさが膨らんでしまいます。

例えば、翌朝スマホを見ると意外と普通に友だちと会話していたり、いつもの帰り道でコンビニに寄っていたり、タクシーの履歴も普段と同じだったりします。服が乱れているわけでもなく、財布の中身もいつも通り。

なのに「覚えていない」という一点だけで、頭の中では自分は何か大変なことをしたに違いない…と不安がぐるぐる回り続けるんです。多くの人が「実際は何も起きていなかった」と気づいてホッとします。

とはいえ、読者さんの中には「でも、過去に一度でも失敗したことがあるから不安なんです…」という方もいると思います。

その気持ちはとても分かります。過去の失敗が強烈に心に残っていると、それが「自分の本性なのでは？」という不安に変わりやすいです。

大事なのは、頻度とパターン。

酔って記憶がない時のあの強烈な不安は、行動の問題ではなく脳の反応です。あなたがおかしいわけでもだらしないわけでもありません。不安を感じるということは、むしろ「普段は誠実でいたい」「人に迷惑をかけたくない」と思っている証拠。まずはその事実を知るだけで不安は確実に軽くなっていきますよ。

記憶を思い出す方法はある？

結論から言うと、完全にブラックアウトした記憶を思い出す確実な方法はありません。ただし、保存されていた断片を思い出す方法はあります。

ブラックアウトとは、脳の記憶を作る部分（海馬）が一時的に働きを止めてしまい「記録がそもそも残っていない」状態を指します。つまり、動画を撮ったつもりでも録画ボタンが押されていなかったのと同じで存在しない記憶は再生できません。

でも、完全にオフになる前に記録された細かな断片はあとから外部のきっかけでパッと思い出せることがあります。

例えば、飲んでいた店の前を通ってみると「あ、入った時こんな気持ちだったな」と一部だけよみがえることがあります。何かの手がかりがスイッチになってよみがえる感じです。また、友人との会話で「そういえばこんなこと言ってたよ」と言われて、そこから薄い記憶がつながることもあります。

これは、保存されていた分だけが思い出されるイメージです。

と思う方もいるかもしれません。でも、記憶が完全に飛ぶほどのブラックアウトは脳がその時間帯の記憶を本当に保存していないので、どれだけ頑張ってもないものはない状態です。思い出せないのはあなたの能力や性格ではなく脳の仕組みの問題なんです。

記憶を完全に取り戻すことは難しくても、断片的な部分だけなら思い出せることもあります。そして、思い出せないのはあなたが悪いのではなく、そもそも記憶が保存されていないだけ。

ここを理解しておくと、思い出せないから不安という気持ちが少し軽くなりますよ。

不安すぎる場合は警察に行くべき？

結論として、記憶がないという理由だけで警察に行く必要はありません。行くべきなのは何か起きた証拠や痕跡がある場合だけです。

ブラックアウトは覚えていないだけであって、行動そのものが問題だったというわけではありません。警察は事件性がある場合でなければ介入できないため「何かしましたか？」という相談だけでは解決にならず、あなたが余計に不安を大きくしてしまう可能性もあります。

不安を感じる気持ちはとてもよく分かりますが、多くの場合は脳の不安反応が強く出ているだけで現実には何も起きていないケースが圧倒的に多いのです。

例えば翌朝

こういった状況であれば、それはトラブルが起きていないサインです。

逆に事件性がある場合は、何かしらの痕跡や問題が必ず残ります。「覚えていないけど帰宅していて、持ち物も普通」はほぼ間違いなく大丈夫なパターンです。

という気持ちも当然あります。特に過去に一度でも失敗経験がある人は強く不安を感じやすくなりますよね。

ただ、それでも大切なのは現実の証拠を見ること。不安な気持ちだけで警察に行っても答えは得られませんし、むしろ「自分は本当に何かしたのかも」という不安が増幅されてしまうこともあります。

「記憶がない＝警察案件」では決してありません。必要なのは、事件の有無ではなく客観的なチェック。

持ち物やスマホ、身体の状態に異常がなければほぼ間違いなく無事です。不安で押しつぶされそうなときこそ焦って行動するのではなく、事実を一つずつ確認していきましょう。あなたは思っているよりずっと大丈夫です。

お酒を飲むと記憶が無くなるのはなぜ？

お酒を飲んで記憶がなくなるのは「酔って暴走したから」ではなく、脳の記憶を保存する機能が一時的に停止するため。短時間でアルコール濃度が上がると海馬の働きが鈍り、情報を記録する作業が止まってしまいます。

よくある誤解は「記憶を失うほど乱れた行動をしていた？」というもの。でも実際は、行動をつかさどる部分は普通に働いているため歩いたり話したり帰宅したりは可能。ただ、脳が録画ボタンを押していなかったせいで翌朝そこだけ抜け落ちるのです。

例えば、ブラックアウトした夜のあなたは

など、意外なくらい普段通りの行動をしています。

医学的には、ブラックアウト中でも人格は大きく変わらないことが分かっています。

もし本当に普段と全く違う行動をしてしまうなら周囲から注意されたり、翌日に明らかな痕跡が残ったりするはず。そうした、現実の証拠がないなら行動はほぼ普段どおりです。

酔って記憶がない時の行動が不安…変なことしてるかも？

記憶がないと「絶対に何か変なことをしたんじゃ…」と不安になりますが、実際には普段どおりの行動をしていて記録だけが残っていないケースがほとんど。

ブラックアウトは「行動の異常」ではなく「記録の異常」です。

行動は普通にできていても、その記録が残らない状態。そのため、覚えていないという空白があるせいで人間の脳は不安を埋めようとします。しかも、マイナスなほうに。

例えば

など、現実よりもずっと大げさなストーリーが頭の中で再生されます。

酔っている時の行動が本性なのか？

酔っている時の行動は本性そのものではありません。正確には普段の性格の延長にある反応がアルコールで少し強調されただけで本来のあなたとは別物です。

お酒を飲むと、理性やブレーキ機能がゆるくなります。その結果、普段なら抑えている気持ちや行動が少し表に出やすくなるだけで人格そのものが変わるわけではありません。つまり、酔った時に出る行動は本性の暴露ではなく、抑制が弱くなった時の反応。普段、心のどこかにある方向性が強まっただけでそれを本性と結びつける必要はありません。

例えば、普段から優しい人はお酒を飲むともっと優しくなります。ちょっと寂しがりな人は甘えっぽくなることがあります。逆に普段から強がりな人は少し強気になったりします。

でもこれは急に別人になるということではなく、その人が普段持っている特徴が少し強めに出ているだけ。酔ったら愚痴っぽくなる人も本性が暗いわけではなく、普段頑張りすぎている部分がゆるむだけなんです。

偶然疲れていた、気持ちが弱っていた、周りの雰囲気に流されたなど条件が重なった一瞬の行動をあなたの本性と決めつける必要はありません。本性はいつもの自分のほうに表れます。普段の言動や態度、価値観など。その積み重ねこそが本性です。本性が乱暴な人は素面でも乱暴ですし、本性が優しい人は酔っても周囲に迷惑をかけ続けたりしません。

なので酔った時の行動はあなたの本性ではありません。本性はしらふのあなたが一番よく表しています。もし酔った自分に不安を感じるなら、それはあなたが誠実で責任感があるから。酔った時の一瞬の行動で自分を決めつける必要は全くありませんよ。

誰かにキスとかしてないかな…

酔って記憶がないと誰かにキスをしたかもしれない…という不安はよくありますが、実際には普段そういう行動をしない人が酔った勢いだけで突然キスする可能性はかなり低いです。

普段から節度のある振る舞いをしている人や距離感を大切にする人、誠実で慎重な人は酔っても急に誰かへキスをするような行動にはなりにくいのです。酔って豹変するというのはドラマの世界に近く、実際は人格が大きく変わることはほぼありません。

例え心の奥底で「この人とキスしたい！」と思っていても理性が働く場合がほとんどです。逆に記憶がある時のほうが自分の理性を理解して越えようとするのでキスしてしまうことがあるかもしれませんね。

次の日絶対に恥ずかしい気持ちになる…

酔った翌日に恥ずかしい気持ちになるのはあなたが本当に変なことをしたからではなく、脳の不安反応が強く出ているだけです。だから、翌日の自己嫌悪をそのまま事実として受け取る必要はありません。

これは、人間の防衛反応でブラックアウト経験者の多くが感じる自然な現象です。

また、飲酒後は脳のバランスが崩れて罪悪感や不安感が増幅されやすい状態になります。つまり、恥ずかしい…という感情はあなたの性格ではなく脳の状態によって作られた錯覚に近いんです。

例えば

こういったことは「恥ずかしい」という感情だけが暴走しているだけで、現実には何も起きていないパターンは非常に多いです。

翌日に襲ってくるあの強烈な恥ずかしさはほとんどが脳の錯覚であって、あなたの行動が本当に恥ずかしいものだったわけではありません。

むしろその感情が強いのはあなたが本来は誠実でいたい、周りに迷惑をかけたくないという優しい人だからこそ。
翌日の恥ずかしさを事実と混同せず「これは脳が勝手に作る不安なんだ」と知ることがあなたの気持ちを軽くする第一歩になります。

酔って記憶がない時の行動が不安であればほどほどにしよう

酔って記憶がない時の行動が不安で仕方ないならお酒はやめる必要はないものの、自分が安心できる量でほどほどに飲むのが一番安全で一番ストレスが少ない選択です。

簡単に言ってしまうと、不安の根本は飲みすぎによるブラックアウト。ならばブラックアウトしない飲み方、ほどほどに飲むだけで不安の9割は自然と消えていきます。さらに、お酒はコミュニケーションを楽しくするものなので「楽しく飲むこと」と「安全に飲むこと」は両立できます。

例えば

こういったほどほどルールを作るだけで、翌日「あの時間覚えてない…」という恐怖が大幅に減ります。

実際、ほどほどにした日は

安心感が全く違います。これだけでも、お酒との付き合いがグッと楽になります。

という気持ちもあるかもしれませんね。周りのペースを気にしたり、場の雰囲気に合わせたくなる気持ちすごく分かります。

でも実際には自分のペースを守って飲む人は意外と多いですし、周りもそこまで気にしていません。むしろ、最後まで落ち着いて話せるあなたのほうが場を乱さずに済むので結果として良い飲み方ができる人なんです。

記憶がない時の不安を根本から減らす最善策は無理にお酒を断つことではなく、自分が安心できる量でほどほどに飲むことです。あなたはもともと誠実で慎重なタイプだからこそこの方法が確実に合います。お酒は楽しみながら自分の心を守る飲み方にシフトしていきましょう。

どうして家に帰れるのか？

酔って記憶がないのに家にちゃんと帰れているのは不思議に感じますが、実は行動力は残っていて脳の自動運転機能が働いているから帰れるのです。

繰り返しになりますが、ブラックアウトは「歩けないほど酔っている」という状態ではなく、記憶を保存する海馬だけが機能していない状態です。

一方で

といった日常の行動は「手続き記憶」という無意識でできる能力が担当しています。酔っていてもこの自動運転モードは残っているので、いつもの通り帰宅することができてしまうんです。

と思う人もいるかもしれませんが、これはあなたが特別おかしなわけではなくブラックアウト経験者のほぼ全員が同じ現象を体験します。

記憶が飛んでも家に帰れるのはあなたが奇妙な行動をしているのではなく、脳の自動運転が普段どおり働いていただけ。

だから、翌朝の「どうやって帰ってきたの…？」という不安は現実の行動と結びつけなくても大丈夫。あなたがきちんと帰れているのはむしろ普段のあなたがしっかりしている証拠なんです。

自分のお酒の限界サインを知っておこう

酔って記憶がなくなるのが不安なら、まずは自分のお酒の限界サインを知ることが何より大事です。限界サインが分かればブラックアウトを防ぎやすくなり、飲み会の不安も大きく減ります。

ブラックアウトは突然起きるのではなく、限界が近づくと必ず体にサインが出るものです。自分の限界サインを知っていれば「あ、このへんでやめておこう」と冷静に判断できるようになります。

さらに、限界サインは人によって違いますが共通して現れやすい身体や行動、会話の変化があります。そこを把握しておくことで酔いすぎを防ぐ確率がぐんと上がります。

例えば、多くの人に共通する限界サインはこんな感じです。

こういった小さな変化が出たタイミングがまさに危険ゾーンの入口です。ここで水を飲んだり10分休んだり飲むペースを落とすだけでもブラックアウトを避けられる可能性が高くなります。

その気持ちすごく分かります。

ただ、それでも自分の限界サインを知っているかどうかは大きな差になります。なぜなら、サインを知らないと気づいた時にはブラックアウト直前になっていることが多いから。サインを知っていれば「あ、やばい…」と気づくチャンスができるので、完全に飲みすぎを防ぐわけではなくてもリスクが大きく減ります。

自分の限界サインを知ることは、お酒とうまく付き合うための最強の予防策です。小さなサインに気づければ、無理に我慢することなく安心して楽しく飲むことができます。

あなた自身が安心を手に入れるために、まずは自分の限界サインを覚えておきましょう。

酔って記憶がない時の行動が不安な方は自制を

酔って記憶がない時の行動がどうしても不安になる人は、自制を意識することで不安を大幅に減らせます。自制といっても厳しい我慢ではなく、自分が安心できる範囲で飲むコントロールのことです。

不安の原因は「行動が危なかったかもしれない」ではなく「覚えていない」という空白そのものです。

つまり、飲む量やペースを少しコントロールするだけでブラックアウトが起きにくくなり、不安が生まれる種を減らせます。自制は楽しさを奪う行為ではなく、安心して楽しむため。

自制といってもこんなライトな方法で十分。

こうした小さな自制でブラックアウトは一気に減ります。

翌朝「普通に帰ってる」「LINEも問題ない」「何も起きていない」を確認できる日が増えるほど、自信と安心感が戻ってきます。

ここで覚えておきたいのは自制は自分だけがつらくなるルールではなく、あなた自身が楽しく過ごすための味方だということです。記憶があったほうが楽しいこともたくさんあるはず。

酔って記憶がない時の不安をなくす一番の近道は、厳しい禁酒ではなく無理なくできる自制です。

自制はあなたの楽しみを奪うものではなく「安心してお酒を楽しめる自分」を取り戻すための大切な手段。自分を守りつつ、楽しい時間を上手にコントロールしていきましょう。